三国志(作者:横山光輝)

私が今まで生きて来た中で最高に面白くて皆様にお伝えしたい漫画は・・
三国志です。
単行本全部で60巻からなるこの作品は横山光輝先生がお書きになった
代表作の1つです。この作品、知っている方も多いと思います。
1970年代から連載され単行本化されているとても歴史ある名作です。

三国志との出会いは今から25年前、私が中学生だった頃通っていた学校の
図書館に全巻置いてありました。そこで初めて見た三国志は衝撃的な面白さ
でした。元々歴史分野は好きで、日本の戦国武将などの本をよく読んでいた
のですがこの漫画はそういった古代中国武将達の人間ドラマが素晴らしすぎて
すっかり虜になりました。

ではどんな物語なのかと申しますと・・

闘いあり、感動ありの中国の歴史人間ドラマです。

数えきれない程の個性ある人々が登場しますが、この物語は上記の一巻の表紙
にもなっている主人公である劉備と関羽、張飛が出会い桃園の誓いと呼ばれる義兄弟の契りを結ぶところから大きく動き出します。

左から関羽、劉備、張飛
いつの時代も悪い奴はいるものです。

中国各地を転々としながら、その悪い奴らを成敗していきます。
彼らは、この乱れきった中国全土を変えようと立ち上りいくつもの戦争を
乗り越え少しずつ成長し、また人脈を築いていきます。

人を従えるのに必要なのは力ではありません。たとえ先程まで敵として戦って
いた相手でもむやみに殺したりせず、許しをあたえました。常に向かう先々で
その様なふるまいをしていたので、民衆に慕われ才能ある武将たちも劉備の元に集いました。劉備自身は義兄弟である関羽や張飛の様な武力も無くまた優れた知能があったわけでもありませんでしたが仁徳がありました。人に好かれていました。立派な才能です。

そんな劉備に運命の出会いがあります。劉備より有名ですね。

<<諸葛亮孔明>>登場

孔明が登場してからはこの人物が主人公でよいのでは?という活躍を見せます。
そもそも三国志という名前は中国がこの時代、魏・呉・蜀という三つの国に
分かれて戦っていた為で、このような戦略で天下を狙おうとアイデアを出した
のはこの孔明なのです。この人物、自分自身では戦えないですがその頭脳は
ずば抜けていました。自国内の政治、他国との外交、戦争における先見と戦術はどれをとっても隙が無く、劉備を的確にサポートし三国時代を築きます。

孔明素晴らしすぎです。ほんとうに虜になりました。物語はいつだって孔明の
読み通りに進みこの調子なら天下も容易いだろうな~と思っていました。
しかし・・・
この時期読んでいた漫画はハッピーエンドばかりで主人公が素晴らしい活躍をして悪をやっつけめでたしめでたしとなることが多かったように思います。
三国志も読み進めていくと劉備、関羽、張飛、孔明が破竹の勢いで敵を倒し
てっきりそうなるとばかり思っていました。

高い志を持ち、若き日から幾多の困難を乗り越えて戦ってきた英雄達も老いに
は勝てません。年齢だけの問題ではありませんが、無敵の武力を誇った関羽が
戦死します。張飛も関羽の弔い合戦の途中、身内に裏切られ殺されます。
長きに渡り共に戦ってきた義兄弟を突然二人共失いました。その怒りはすさまじく怒りにかられ弔い合戦をします。しかし相手国の策略にはまり大敗します。
(ちなみに孔明はこの弔い合戦に反対し、参加しませんでした)
そしてその敗戦のショックから寝込み病死します。

私はここまで読み進んできて若い時よりずっと成長を見守ってきた彼らの死は本当にショックでした。てっきり劉備が天下をとりハッピーエンドだとばかり思っていたのでいったいこの後どうなるの?と悲しみとこの後の展開への
期待でなんとも言えない感じでした。

劉備が亡くなり息子劉禅が後を継ぎました。しかし劉禅は国王となる器ではなく、国の運命は孔明にかかっていました。劉備の意思を継ぎなんとかして天下を取ろうと合戦の最前線で常に指揮をとり戦い続けます。劉備亡き後もその
軍略は衰えることなくいくつもの戦いに勝利しました。しかし運命は少しずつ
狂っていきます。他国にくらべ孔明のいる蜀の国には人材が不足していました。
国をまとめるよい政治家、合戦で活躍する武勇に優れた武将が多くいませんでした。いくら孔明の戦略が素晴らしくてもそれを実行にできる人材が乏しかったのです。また戦いにより孔明が国を留守にしている間、劉禅は女と酒に溺れ
国内も荒んでいきます。

劉備の叶わなかった天下取りをなんとかして成し遂げようと寝る間を惜しんで
努力した孔明にもその時はやってきます。休むことなく職務にあたってきたその体は病魔に蝕まれていました。孔明もまた志半ばで亡くなります。

孔明おまえもか。おまえですら無理なのか。いやここまでよくやった。決して私利私欲で動かず全てを劉備と国に捧げ己の信念を曲げず戦ってきた素晴らしき英雄孔明よ本当にお疲れ様でした。悲しみとともにほっと労いの気持ちがそこにはありました。
この物語の最後は、なんとも言えない形で幕を閉じます。
想像していたハッピーエンドとはとても言えず、これこそが歴史なのだと
実感しました。私は孔明が大好きなので孔明を主体に話してきましたがこの
三国志には何人もの英雄達の視点から描かれた世界があります。確かに劉備や
孔明を主人公に据え描かれた側面が強いですが、他にも沢山の個性ある面々が登場します。皆さんならどの英雄とこの物語を歩むか一度この世界に触れてみて下さい。

 

【自己紹介】
及川 30代 埼玉県
はじめまして。私は及川と申します。漫画が大好きな中年サラリーマンです。
普段からいろいろなジャンルの漫画を読んでいます。歴史や戦いもの特に好んで読んでいます。仕事の疲れを歴史ロマンでいつも癒されてます。皆さんも
歴史漫画是非読んでみて下さい。

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